安見朋子のスペイン研修旅行記 

 

5日目 jueves 14de

 朝9時にホテルを出発。トルデシジャスという小さな町のパラドール(国営の古いホテル)でテルモを待ちます。ここでずーっと一緒で、案内をしてくれたヘルマンさんとお別れです。片言のスペイン語でお礼を言ったら、爆笑されました。顔は怖いけど、やさしくて、この旅で一番好きな人でした。

 テルモの運転でRuedaへ。Vinulsで使っているBasaの醸造所です。途中、収穫は終わっていましたが、ベルデホの畑に連れて行ってくれました。昔は川の底だった土地なので、拳くらいの石がごろごろしています。Basaがミネラリーなのはこのためなんだなと納得。他にもビウラとソービニヨンブランが植えてあります。テルモのワインの中で一番需要があるのがBasaで、年間100万本造っています。そのため、たくさんの土地が必要なので、常に新しい土地を探しているそうです。地下のセラーも見せてくれました。2kmもあるそうです。夏も冬も14度です。Ruedaと聞くと白ワインを連想するくらい有名ですが、テンプラリーニョも栽培していて10%くらいは赤も作ってます。

 Ruedaを後にして、次はToroです。畑は見れませんでしたが収穫したばかりのテンプラリーニョを見せてもらいました。Ruedaのよりも粒が小さくて、甘味も濃かった。樹齢は70年です。Vinulsで使っているのはPago la jaraというトップキュベでその他にGagoとセカンドのDehesa Gagoというのがあり、熟成途中のものを試飲させていただきました。Pago la jaraは木樽発酵で、熟成は100%フランス産の新樽です。まず香りが強くたち、酸味はあまり感じられないのですが、果実実が重くて甘く、だけど嫌な感じはしませんでした。

 時間もあまり無いのですが、テルモはとてもせっかちです。ランチを食べに醸造所を後に・・・途中デユエロ川を渡り、レストランへ。テルモのワインを持ち込みです。BasaとPago la jara01とPEGASO01を飲みました。料理はちょっと変わったスペイン料理で前菜で小さなグラスで出てきたニンニクのスープ、アホブランコは初めてで美味しかったです。ただ料理の味付けが繊細な分、Pago la jaraのようなボデイがしっかりとしているワインは難しいのではないかと思いました。とても勉強になった食事でした。

 4時間かかり山道を越え着ました!バルデオラスまで。スペインに来てから、いろんな土地を見ましたが、アリカンテとは全く違う風景です。山だらけで緑が青々としています。(少し紅葉が始まっていますが)これから畑になる予定の土地です。テルモいわく、バルデオラスは石灰質なのでルエダよりもいい白ができるそうです。急斜面なので、機械での作業は全くむりで、テルモはここでビオワインを造りたいと言ってました。空気がとても澄んでいて、こんなところでできるブドウは美味しいに決まってる!なんて思いました。山の南向きの斜面にはメンシアとかガルナッチャなどの赤を、北向きにゴデージョを植えていくそうです。

 バルデオラスの醸造所でゴデージョとメンシアの発酵が始まったばかりのものと、前のものと、試飲させていただきました。どちらもフレッシュな青臭さはあるものの、メンシアはすごい!!カベルネフランのような感じで、土臭さとしそみたいな香りです。でも、果実味豊かで絞りたてのブドウジュース!ステンレス発酵とバリック発酵のものと飲ませていただきました。ゴデージョは新樽の香りがきつく、ステンレスの方が良いのではないかと思いました。

 醸造所長の自宅に呼ばれ、軽く乾杯です。生ハムは食べませんでしたが・・・大家族はとても親切で温かく、ほのぼのとしていて、ブドウの果実味と同じくとてもやさしかったです。

 ビエルソというバルデオラスの北にある、何にも無い街のホテルに到着。お化けがでそうな古いホテルでした。内装は素敵でしたが。テルモのお気に入りだそうです。明日はスペインもラスト1日。

Basaの醸造所を案内してくれたビージェさん

Gagoを試飲させてくれました

Ruedaのベルデホ畑。

大きな石がごろごろしてます。

TOROの町並み

TOROで収穫したテンプラリーニョ

一番奥がPagokajalaの新樽

手前はGagoの樽

これからゴデージョの畑になります

スペインのヨン様ことテルモ・ロドリゲス氏

女性に大人気です

デユエロ川

バルデオラスの山々

ランチを食べたレストラン フォーク3つ

素晴らしい風景(メンシアの畑)

 

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