10月14日(水) 二日目

パリからTGVの予定がストで動かない為、車でボーヌまで。
(このフランスならではのストが今回は厄介だった!)
少し遅れて11:30パカレさん宅へ
すぐにテイスティングへ

フィリップ・パカレ氏

・Pommard '10 キューヴより試飲
まだほのかに残糖アリ。
既にパカレさん風味が感じられ、より繊細なイメージ。
エレガントなミレジムになるのではとパカレ氏

ちょっとまだプレス中・・・

・Pommard '09 樽からの試飲
ポマールらしい豊満さの中に優しい旨味。既に開いていてビンづめは間近か?

以下村名ものを3本 樽より
N-S-G'09 → G-C'09 → C-M'09
こうして比べるとテロワール・酸・構成の違いがはっきりわかる。

ボーヌ パカレ氏のカーヴ

以下1er Cru 樽より
Beaune 1er Cru → C-M 1er → G-C"Perrieres'09→Pommard 1er Cru → Bel Air
ポマールに2009は一級にシャンランをいれていなく、村名に落としたそうだ。
さすがパカレ氏の一級群!圧倒的な香り。09年の凝縮したイメージとは異なり、
エレガンスを残しつつ、エネルギー感・集中感がすごい!
ただどれも少し閉じ気味、特にC-M 1erは、全くと閉じていると感じたが、
とっても女性的なイメージ

以下Gramad Cru 樽より
Charmes'09 → Echezeaux'09→Ruchottes'09→なんとClos de Beze'09

たった3樽のエシェゾー


パカレさんの特級を全て飲ませて頂いた。さすがのスケールに
ここで書ける程短かく表現できない。
特にRuchottesが個人的に素晴らしく感じた。
新作のEchezeauxは3樽。
Clos de Beze は2樽。
Echezeauxは荘厳。Clos de beze は宗教的な内に秘めたパワーを感じた。

ラピエール氏の葬儀もひかえていたので短かめの滞在。
最後はオヴァリウスに入ったMeursault"Charmes"'09を皆で飲んで終了。
叔父であるマルセル・ラピエールさんが亡くなって
大変な時に明るく、いつものパカレさんらしく対応して頂いて感謝!

レガラード、トントンなど自然派レストランが、ラピエールさんが亡くなったの影響かお休み。
「Gourmandin」で昼食。伊藤さんがボーヌで3番目にオススメの店らしい。
時間無い為、軽めに。
伊藤さんの「今日はマルセルだ!」の声に皆賛同。
Morgon'09 Nature / Lapierreを注文。

・Ceps poele (セップ茸のポワレ)
・Risotte aux Ceps (セップのリゾット) 
・Perdreau Roti (ヤマウズラのロースト)
・Tartane Boeuf Charolais (シャロレー牛のタルタル)

ヤマウズラ 美味!
シャロレー牛のタルタル

等を注文、どれもシンプルだがとても美味しい。サービスも美しいし、
ワインリストもまあまあ良い。
少し高めだが、『レガラード』・『トントン』と共にボーヌに行ったら
また必ず行きたいレストラン。

 

16:00〜マルセルの葬儀。そうそうたるメンバーが集結。
ゆうに1000名!を超える人が、小さなモルゴン村の教会に足を運ぶ。

ラピエールさんを偲ぶ大勢の人


マルセル・ラピエールさんの偉大さ、人柄が表れている。
これ程の偉大な人はなかなかいないと思う。
本当に残念だし悲しい。
彼のことは言葉で書けば書くほど陳腐に思えてしまうので、
この貴重な経験は、我々の胸の中に・・・。
でも、ラピエールさん!
私たちは、貴方の偉大さを、貴方が道標となった自然派ワインと
その信念。日本にきっと伝えていきます!!!

日暮れ頃から盛大なパーティー(?)
故マルセルを慕う人たちがこの時間になっても続々とやって来る。
そしてどこまでも偉大なマルセルへのオマージュを捧げる。
マルセル・ラピエールさんもこういう楽しい雰囲気を望むだろうという事で、お祭り騒ぎ。

涙のロビノ氏と伊藤さん


息子マチューも絞りたての2010年のワインを皆に振舞う。
『パラディ』=『天国』と呼んでいた。
宴は、延々と続き、
そして、それぞれの思いでマルセルラピエールさんを偲んだ。
中には泣き崩れる方もいて、どれだけ慕われていて、どれだけ偉大な方だったのかは
私ごときには到底全てを知ることが出来ないが、
この素晴らしき自然派ワインの世界に私を誘ってくれた、マルセル・ラピエール氏。
ただ感謝するしかなかった・・・。

”パラディ” 搾ります

※どれ程のマルセルのワインを飲んだかわからないが(多分人生で一番量を飲んだかも知れない)
すごいのは、次の日に全く二回酔いにならなかった。
記憶さえ失っていた、伊藤さんもフラフラだったのに
翌朝にはスッキリ!不思議すぎる!

宴は25時を過ぎても終わる気配がなく、恐らく朝まで続いたに違いない!
何百人もの食事を作り(当然ボランティアで)
マルセルさんを父の様に慕う石田克己シェフ。
マルセルさんのご家族、これから重責を担う息子さんのマチューに感謝。

この日の事は一生忘れることが出来ない。

 

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